ある日のkoha本
この一ヶ月、また新たな絵本との出会いが多い月でした。

最近、気にいった絵本を、真似して描くことに凝っているkohaさん。
園で借りてきた 五味太郎さんの 『ながいながい』 を描き
山福さんの版画が素晴らしい 『地球と宇宙のおはなし』 を描き、
ただいま、かこさとしさんの 『だるまちゃん・りんごんちゃん
複製中。
マネするのが、とにかく楽しいらしいのです。ふしぎ・・・・

複製本

↓ 5歳4ヶ月 よく読んだ絵本の記録です。↓


  5歳(9月) のkoha本 


ふしぎなしろねずみ 鼻がくすぐったくなるほど読みました♪
すっかり気に入ってしまった 韓国の昔話

2位
ながいながい こねこのポカリナ みけねこキャラコ

園で借りてくる絵本で多いのが、五味さんの絵本。
道かと思ったら・・・?の あっと驚く展開ににんまり。

チリとチリリのシリーズで、すっかりファンになった
どいかやさんの絵本ですが、”おねえちゃんが大好きだった
シリーズはこれだよ”と、ネコのおはなしを出してみました。
「これを読むと、ぽかぽかあったかくなる〜」と言っていたのを
思いだします。
kohaも気にいって、よく読みました。

地球と宇宙のおはなし あそびうた あかちゃん あそびうた こども

山福朱美さんの版画、好きです。
韓国で、先行発売になったという科学絵本。
シンプルですが、日本の位置、宇宙のことに興味を持ち始めた
kohaには、いいタイミングの絵本でした。

右の2冊は、わらべうたの絵本。
左があかちゃんと遊ぶ編/右がこどもと遊ぶ編
10年前は、この本でしか知らなかったわらべうた。久々に登場です。
kohaは、このあかちゃんのほうが大好き。
特に、  
    なこうか とぼうか   なこうか とぼうか
    なーこーよーか     ひっとべー!   で

投げ飛ばされるのが大好きで、布団の上で2,3度繰り返します

8位
みんなのうた 『誰も知らない』 『4人目の王さま』 2曲入り

NHK みんなのうたの絵本です。
上の2曲の楽譜とCDつきで、絵は和田誠さん。

『誰も知らない』
歌詞:谷川俊太郎 作曲:中田喜直 アニメの絵:和田誠
1961年はじめて みんなのうたが放送された時の歌、だそうです。
かわいくて、楽しい歌

『4人目の王さま』
歌詞:高橋睦郎  作曲:和田誠 アニメの絵:和田誠
和田さんって、作曲もされるんですね!
これがまた、すごーく楽しい歌です。
当時の歌い手は、坂本九さん。
番組がカラーになった初めのころのものらしいです。

発売時、知らない歌だったのと、和田さんの絵に惹かれましたが、
今見ると、4巻目が気になります!

9位
ぺにろいやる ほんちゃん むしむしでんしゃ

ようやくじっくり読めた ぺにろいやる と むしむしでんしゃ
『ほんちゃん』 は、図書館でkohaが見つけ、気にいって借りました。
| 琴子 | 22:33 | comments(6) | trackbacks(0) |

続々 復刊♪
ここのところ、版元がかわって復刊される絵本が
続々ですね。

本屋さんでちらっと見かけて気になった3冊!

きりのなかのサーカス 『きりのなかのサーカス』
                    ブルーノ・ムナーリ
                      フレーベル館
ヤヤッ・・・ ついにですね!
わたしの手持ちは洋書ですが、以前は、好学社から
八木田宜子さんの訳で出ていたものです(1981)
今回の訳は、谷川俊太郎さんだそうですね。
これは、楽しみ!

以前、知人の持っている本と、わたしの持っている本では
中のカラーページの色が違っていたことがあったのですが、
今回はどうかしら。
トレーシングペーパーや、穴あきのしかけが楽しい
手元でじっくり見たい絵本です。 うれしい、うれしい♪

    *   *   *

ラッパ 【文】 まどみちお 【絵】 なかがわそうや
                        瑞雲社

こちら、以前フレーベル館から出ていた(1971)絵本が、版元かわって
新装版リニューアル。
1971年って、昭和46年ですよー! お値段350円の印刷・笑

この絵本、今年の春、むかし自宅文庫をされていた方からいただいて
とても気に入って・・・ まさか復刊されるとは思いもよらず、
驚きました。

新装版は、大きくなって、桃色の輪郭が入っていました。

復刊 

ちなみに、以前は小さくて ”ひよこのえほん2” となっています。
まどさんと中川宗弥さんコンビですから、もちろんそうなのですが、
おはなしも、絵も、かわいらしいのです。
ラッパはどこ?と、おもわず探してしまうページも、ちょっとだけあります。

    *   *   *

アイラのおとまり 【作・絵】 バーナード・ウエーバー
               【訳】   まえざわあきえ
                    ひさかたチャイルド

この大好きなお話、以前、徳間書店から出ていましたが、
今度は、版元がかわって出たようです。

アイラのはじめてのおとまりのドキドキ感がとてもよくて、
ドキドキ感のわりに、泊まりに行った先が笑えていいわ〜
と思っていたのに、絶版でこの絵本に出会う人が
少なくなるのは残念!と思っていました。

祝・復刊♪ たくさん手にされますように・・・・

| 琴子 | 22:17 | comments(6) | trackbacks(0) |

読書雑記
今月のことり便の一冊は、ずっと手にとったことのなかった
『クラバート』

クラバート 

4年生だったか5年生だったか、ホッツェンプロッツに出会って
その楽しさに満足して終わり、他のプロイスラー作品にあえて
出会おうと思わなかったのが、残念なくらいです。
子どもの頃に 出会っていたかったなー。

ドイツとポーランドにまたがるラウジッツ地方の古い伝承
『クラバート伝説』 をもとに書いたという作品。

止まり木にとまった11羽のカラスの夢
「クラバート、クラバート、クラバート」と呼ぶ声
湿地、シュヴァルツコルムの水車場
魔法 秘密 決まりごと 服従 死の影・・・

最初から、何か怪しく 重苦しい雰囲気なのに、
ひきこまれてドキドキし、目と頭が冴えていく感じ。

魔法が、単に夢をかなえる全能的な魔法で
終わらないところもいい。
たえずつきまとう不安の中で、人間として生きるクラバートの
行動がとても頼もしいです。

水車場での3年のうちに、クラバートが経験したすべてのことに
”生きる” ということが、ぎゅっと凝縮されているように思います。

それに、水車場の登場人物たちが(あの親方でさえも!) 
それぞれ味があって、とてもよくて。
特にユーローには、ホントまいりました。

ハリー・ポッター以前に、こちらを読みたかったな・・・。

   『クラバート』    
       【著】 オフリーオ=プロイスラー
       【絵】 ヘルベルト=ホルツィング
       【訳】 中村浩三         偕成社


    *        *        *

そして、もう一冊。 秋だけど、夏っぽいお話をまだ読んでいます。

ジェミーと走る夏

明るい表紙だなー、というのが、まず第一印象。
でも、お話のそこここに、人種差別の悲しい事実と歴史があって、
世代によるのか人によるのか、
意識の違いが、いろんな場面で感じられます。
そんな中にあって、ジェミーの グレースばあちゃんは
ほんとうにステキ。

まだ若くて可能性に満ちた孫のジェミーと
隣家の 同じく可能性に満ちたキャスを
同じように温かく見、大人の思惑とは別の次元で
見守ってくれる存在。

部屋の壁も天井も、天国の青、ヘブンリー・ブルーで塗り
(もちろん2人に手伝わせ・・・)
「天国暮らしの練習をするのさ」 なんて言うところが
大好きです。

 「あたしぐらいの年になったらね、できるのは
  許すことぐらいなのさ」

 「自由への夢はね、ちゃんと見て、ちゃんと耳をかたむけるものには、
  なんでもない景色のなかにかくされているんだよ」

グレースばあちゃん、いいないいな。
こんなばあちゃんを目指したい!

そして、お父さんの機嫌を損ねたくない母として描かれる
キャスの母だって、実は子どもたちそれぞれのよさをしっかり
わかっていて、ここぞという時には、動いてくれる心強さが
とてもうれしいです。

キャスとジェミーが、ともに走り、
ミス・リズの形見の皮張り表紙の『ジェーン・エア』 を
交代で読み合うところも、好き。
本の中で本を知るって、とてもうれしい。
知っている本だったら、ますます楽しい気分になりそうです。

キャスとジェミーの2人チーム=チョコレート・ミルクの初レースは
レース展開とキャスの決断に ドキドキしました。
読み終えてみたら・・・
ちょうどこんな表紙のような 晴れ晴れとした気分でした。


   『ジェミーと走る夏』
      【作】 エイドリアン・フォゲリン
      【訳】 千葉 茂樹        ポプラ社


| 琴子 | 22:03 | comments(6) | trackbacks(0) |

デイキャンプ
シルバーウィークなんて言葉、いつついたんでしょう。

kohaを 助産院の一室で生んだ日、昏々と寝続けるkohaをよそに
わたしは、ひとり寝られず、5年後の この秋の5連休に
想いを馳せていたのでした。

5年後の秋休みは、Cちゃんも中3だし
どこかには行けないンだろうな・・・ と。

5年後、やっぱり長期・ 遠距離の旅は、無理でした。
初日 土曜日は、中学体育大会。


2日めにやっと、近場のキャンプ場へ、koha お初のデイキャンプ。
(相模川自然の村/上大島キャンプ場)

出足遅れて、駐車場はほぼ満杯。
なんとか奥のほうに停めたのが、かえって川に近い場所で
結果オーライ、万々歳です♪

今回の目玉は、炭火で焼く、
おとうさん特製 牛肉オンリーハンバーグ(ながっ!)

炭火ハンバーグ 
とーさん 考えて、下ごしらえはうちで。

ハンバーグは、オット料理の十八番メニューで、わたしは作りません。
これが・・・ んもーーー、おいしくって おいしくって
大きいサイズを3つもペロリと平らげました。
食べすぎです。。。
あとから思えば、200g以上。
お店で食べたら、大きなステーキサイズです(驚)

炭火はいいな。 余分な油が下に落ちて、とてもあっさり
遠赤外線効果なんだもん・笑

パクパク食べて、さっさと遊びに行きたいkohaは、川へ向かって脱走!

脱走川キャンプ場 

タープの下で、わらべうたを次々歌って
約2名は、ゴロゴロ重って お昼寝のフリのふざけっこ
ゆるゆると過ぎる昼さがりは、なんて、平和なんでしょう。
雲ひとつない、快晴の秋晴れに、感謝♪

今年のような シルバーウィークは、6年後に再来なんですってね。
その頃は、どうなっているのかな・・・。

| 琴子 | 23:02 | comments(14) | trackbacks(0) |

9月のおはなし会
9/12(土) 地元図書室のおはなし会の記録です。
8月はお休みだったので、2ヶ月ぶりのおはなし会。
ところが、インフルエンザ流行を案じてか、
図書館自体に人がとても少なく、少人数のおはなし会と
なりました。

今回のテーマは、『空のかなたへ』

気持ちのいい秋空を見上げてみましょう♪
もしかしたら・・・・ ありえないことが おこるカモ かも?

 未就園・ちびっこむけ 

おつきさんにばけたいの 紙芝居
 「困った子ね・・・」 と、
 困ってなさそうに言うおかあさんが ステキです。

ぼく、お月さまとはなしたよ

手遊び

うちゅうひこうしになりたいな わたしはとべる
                                       ⇒話題のマリー・ブレア 絵


  少し大きい子むけ  

トンボ 紙芝居 今森光彦・作 教育画劇

シオカラトンボとムギワラトンボが、同じ仲間って知っていましたか?
うーーん、知らなかったナ

月へいったうさぎ しみじみ聞き入ったお話。
 この版画シリーズ、いいですネ

手遊び

ふってきました きょだいなきょだいな
奇想天外なお話2つ。 

『ふってきました』 に描きこまれている 秋の七草
春は覚えられても 秋って覚えられないねーと
メンバーと話す。
帰って、うちで、山上憶良の歌から、復習しました。

 萩の花 尾花(ススキ) 葛花(クズ) なでしこの花
 女郎花(オミナエシ) 藤袴(フジバカマ) 朝顔の花(キキョウ)


P.S. 
 (ハギ) (ススキ) キー(キキョウ) (ナデシコ)
 (クズ) (フジバカマ) (オミナエシ)

 という覚え方があるらしいです。ほぅ、なるほど。
| 琴子 | 22:28 | comments(2) | trackbacks(0) |

フィルター
目に見えてあらわれてくるものが、自分を苦しめるとき
なんとかして立て直そうとか、受け流そうとか
いろいろ いろいろあがいてみる。

ひとつの考えに、ぎゅっと固執しすぎて、自分が不自由で
それがイヤで またあがいてみる。

うまくいくとき、いかないとき。いろいろ。

話を聞いてくれた友人が、
ここ数年のわたしを見て、そっと差し出してくれた冊子。

オポノポノ 

ハワイに伝わるという 人の心を健全な状態にする秘伝だという。

とてもシンプルなことに、あらためて気づく。
ついでに、自分の無意味なフィルターも、ポロポロはがれおちていく。

さえぎるものがなければ、光は直に届くということ。
さえぎっているのは、自分だということ。

そっと差し出してくれた友人に、感謝。


9月のクッキー 9月のクッキーと紫蘇サイダー

なぜか、わたしの梅シロップより、俄然、母の
紫蘇シロップの方が人気。

夏の帰省で、しょうゆ大瓶3本分、ガラガラでひきずって帰ったのに、
1本と3/4 すでになくなって・・・
惜しみつつ・・・ 子に負けじと飲む。
こんなに涼しいというのに、炭酸で割ってシュワシュワと。

おつきさん 中秋の名月は10/3(土)・・・
                なんですって。
満月は10/4(日)ですけどね。
まんまるおつきさま 待ってますよぅ〜♪

 
| 琴子 | 21:00 | comments(9) | trackbacks(0) |

はじめましての絵本たち
とことこペンギン隊3号・三蔵さんナビゲートによる、
はじめましての絵本たち講座 (於:オリオン書房ノルテ店)に
行きました。

日本の絵本 38冊、翻訳絵本 23冊、その他 2冊の中から
気になったもののお話をいくつか。。。。

今月は、おもしろくて笑ってしまう絵本が 何冊もありました。
反対に、戦争や人種についてのテーマで、ずっしり考えさせられる
絵本も多かった気がします。

気になった絵本から。

ラストリゾート インノチェンティ 絵の絵本、久しぶりです!

なんといってもこの方の 『クリスマス・キャロル』 にはぞっとするし、
ピノキオの冒険』や 『くるみわり人形』 の絵は、今まで持っていた
お話の印象ががらっとかわってしまうほどだけど・・・
この絵本の絵は、ずいぶん雰囲気が違う気がします。

みな何かを探しにやってきて、滞在中にみつけていく。
探しているものはまちまちで、登場人物も謎のいでたちの
有名人多数。
詩人エミリー・ディキンソンも、人魚姫も、いたりします。
じっくり、見てみたい一冊。

     *     *     *

100のかたち コクヨS&T から

去年とても気にいった 『かおノート』 のシリーズから
テンプレート100です。
子どもの頃、定規に小さなテンプレートがついていると
うれしかったナ・・ そんなことを思い出しました。
いろんな形を組み合わせることもできて、たのしー。
 
   こちらはシールで顔作り♪  かおノート


【おもしろ!笑ってしまった絵本】

がまんのケーキ まないたにりょうりをあげないこと

大阪うまもんのうた  いちにちおもちゃ
どれも、笑ってしまいました。
『大阪うまいもんのうた』 大阪の人なら、ツボなところが
きっと満載です。
キダ・タローさんが、どのページにもいます!笑


【小さい人と読みたいな】

おはなをどうぞ わたしのるすばん
左) 三浦太郎さんの新刊。 かわいい!
右) るすばんシリーズ、一挙5冊も出た中で、わたしはこれが
   すきだな〜。

うちのおかあさん ぐりとぐらのしりとりうた
左) 谷ちゃんの新刊、出ました。
右) しりとりなかなかうまいです。しりとりに目覚め始めた
   kohaに教えてあげたい。


【読んでみたい!】

水おとこのいるところ ぼくのものがたり
左) いたばし国際絵本翻訳大賞(イタリア部門)
右) 人種の優劣について、考えるきっかけに

どんぐりロケット いろいろペンギン
左) 早川純子さんの 『家缶』 ふたたび登場。
右) 『はこははこ?』 の アントワネット・ポーティスさん。
   色探しも楽しい

あの路 
そして、夏にお話を聞いたいせさんの新刊。
これはじっくり読みたい。 また青が印象的でした。


只今開催中のメアリー・ブレア展にあわせるように、
シンデレラ・アリスに続いて、今回は、ピーター・パンも

ピーター・パン  美術館へ行くべきか、、、迷います!

そして、ロバート・サブダがディズニー好きとは、知らなかった。
ディズニーのキャラクターでABCのポップアップです!
あいかわらず、すばらしい。

ABCディズニー 

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| 琴子 | 22:34 | comments(16) | trackbacks(0) |

ふしぎなしろねずみ

笑っちゃうよ。

鼻が こしょこしょ くすぐったくて
鼻が 痛くなる。

おじいさんが見た い〜い夢。
いい夢、見たいなァ。

kohaの鼻の穴にも、白ねずみ住まないかな。

                        koha

ふしぎなしろねずみ

韓国の不思議な昔話。
すっかりお話が好きになり、
表紙を見ては、ふふふ。タイトルを見ても、ふふふ。
お話にぴったりなおじいさんとおばあさんの表情に、またふふふ。

たまにこうして、何してもおかしくなってしまう絵本に出会います。
kohaとは、『ぼくのはね』 ()に続いて、2冊目のそんな絵本。


韓国では、隠してあるものは、ねずみが守ってくれると云います。
それに、ねずみ年の人は、一生食べ物にも困らないのですって。


茶と、紫がかった群青色(?)、後半の目にも鮮やかな山吹色
渋め色調の中に、ポッと浮かぶ白いねずみが とても映えて。
すばしっこい動きに拍車がかかり、鼻の中がむずむずしてきます。

表紙は地味な色あいだけど、開いた中には 楽しいお話 待ってるよ♪
巻末の解説もお楽しみ。

   
   『ふしぎなしろねずみ』  韓国のむかしばなし
     【文】 チャン チョルムン   【絵】 ユン ミスク
     【訳】 かみや にじ           岩波書店


| 琴子 | 09:14 | comments(10) | trackbacks(0) |

サバクでおちゃを
昼間はまだ暑いのに、ふとした瞬間に吹く風や
空の青さや 雲の形や 夜に鳴く虫たちの声は
秋 ですね〜。

この狭間の季節、大好きです。
秋へ向かうこの時期が、なかでも 一番好き。

体はこの涼しさを喜びつつ、気分は夏を惜しんでいて
じりじりと暑さを感じる絵本を読んでいたりします。

ここのところ読んでいるのがコレ。
大好きな木葉井(きばい) さんの絵本。

サバクでおちゃを

木葉井さんの人生観というか、世界観というかに
惚れています。
絵は、好きだーと思うもの、んーと思うもの、いろいろだけど、
包みこまれる世界に 惚れこんでいます。


投獄されていた一人の男が、どうしても家族に会いたくなり、
サソリと取引をして、身をとりかえ、
家族・友人に会いに行くというお話。

サソリの身になっているけれど、気持ちは息子であり、
兄であり、友であり、夫なのです。

サソリの姿を見て、たった一人だけ気づいた人が
親でも弟でも友でもなく、妻だった・・・。
この決定的な 瞬間!

妻とサソリの夫が連れだって歩く 後ろ姿。
一緒にお茶を飲む姿に、ぽわ〜んと温かい気持ちになります。

こんなに大事にしているやろか・・・ 
ちょっとわが身を反省し、
わたしだったら、サソリ夫くんを見分けられるかなーと苦笑い。
なんだか、一緒にいる年月とはかかわりのない もっと大事なものを
あらためて感じて、いろいろ いろいろ考えさせられています。

                *        *       *

合わせて 夜少しずつ読んでいる、
田辺聖子 著 『上機嫌な言葉 366日』 も、ほんとに
愛に満ち満ちていて、くもっていた気分も、少しずつ
桃色になっていく感じ。
愛なんて・・・ こっぱずかしい〜と、この方の前では
言えません。

田辺聖子さん式にいかないとね!

「気を取り直す、才能」 というのも、あるらしいです。
ほな・・・とか、とりあえず・・・で、気を引き立てる方法。
気が引き立ってきたら、砂漠でお茶の気持ちにも
なれるかもしれない。

いや・・・ 今日のわたし。
ちょっと言われた オットの一言に、案外へこんでしぼんで
しまっていたのです。
一日たったら、まーいっか となってきましたけどね。

田辺さんは、きっとサソリになっただんなさまを、
一目で見分けられるんだろうなー。
以前見たTVで、びっくり仰天したほど、
よくおしゃべりしあい、笑いあい、好きあっている
素敵なご夫婦でしたもん。


せめて もちょっと 大事にせなあかんかな ・・・・(苦笑)

こういうタイミングで、この絵本を見ていたというところも
案外、ミソなのかもしれません。


  『サバクでおちゃを
      木葉井 悦子      フレーベル館

| 琴子 | 21:28 | comments(8) | trackbacks(0) |

あたらしい図鑑
村田さんがあまりにもかっこよすぎて、わたしは少年 純くんに
ちょっと嫉妬する。
そんな村田さんとの出会いに。

あたらしい図鑑

野球少年 13歳の 五十嵐純。 身長は141センチ
試合中に捻挫し、治療のために訪れた病院で、扁平足を指摘される。

一方の村田さん。
村田周平という詩人。80歳くらいの老人で、身長は191センチ
同じく扁平足。 酔っぱらって転倒、骨折し、治療中。

この二人が病院の待合室で、運命的に出会うことになる。

村田さんの受け答えは、いちいちかっこよく、いかしていて、
ユーモラス。
首をそらして 馬のようにいななく笑い方をするなんて!
その姿を想像するだけで、毎度笑ってしまう。

村田さんの言うことは、不思議で 不可解なことばかり。
でも、その村田さんに 一冊のスケッチブックをプレゼントされ
自分がもやもやを感じた瞬間を採集する”  ことになった純。
それが、あたらしい図鑑だ。

「・・・・ とにかく、おれを、見ておけ」 と
村田さんが、死に向かっている自分をすべて見せながら
少年に見届けさせたかったもの、
そのすごみ。
15章は、それに圧倒されて、涙が出る。
 
村田さんとの出会いと、
あたらしい図鑑という 忘れられないプレゼントをもらって、
純は、扁平足だった足、のびはじめた身長、はじめての恋と
一緒に、13歳の夏のことを思い出すだろう。

言葉の森に入り込んだ少年にとって
言葉を知り、言葉について考え、言葉の持つイメージを
ふくらませる楽しみは 無限で、
あたらしい図鑑は、きっと これからも 厚く 厚くなっていく。
少年がひと夏に受け取ったものの大きさは、果てしなく 無限だ。

ひまわり、青い空が印象的な表紙。
夏に読めてうれしかった一冊です。

夏と少年は、なんて似合うのだろう。

それにしても、村田さんは、最後の最後までかっこいい。
生き様も、言葉も、いちいちかっこよくて、まいっちゃうな。

 「何してるんですか」

 「夏の沈黙を聞いていた」

 「夏の沈黙って、どんな音がするんですか?」

 「おれにたずねる前に、自分で聞いてみな」



    『あたらしい図鑑』
        【作】 長薗 安浩      ゴブリン書房


| 琴子 | 23:32 | comments(8) | trackbacks(0) |

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