また 本より

アルジャーノンに花束を 初めて手にとった有名なお話。

読み終わって、こんなに切なくやりきれない思いが残るなんて。
もやもやとした感情がうずまく。
しあわせだったのだろうか。

自分の過去と未来を見つめ、アルジャーノンと自分が重なったとき。
自分の中に、自分がかつて憎んだ感情や言動を見、
立場が違えば、簡単にそれが出てしまうことを意識したとき。
そして、今までできたことができなくなると想像するときの苦しみ。

人間が操作していいことだったのか、わたしにはわからない。
ラストの決意に胸がつまる。


昭和二十年夏、僕は兵士だった

昭和二十年の夏、若き兵士だった5人の体験がおさめられている
ノンフィクション。
当たり前のことながら、"戦争”とひとくくりにはできない
それぞれの戦争があったし、戦後の向き合い方があったのだと
知らされる。
自分が生かされた命であることを真摯に受け止めて、その後の
人生を歩まれている姿は、ずっと心の奥底に秘めた想いと一緒に
ぐっと胸をつかまれる想いがする。

梯さんの動画のおはなしも、とてもよかった。
今、読めて良かったと思う。


茨木のり子の家

大好きな詩人、茨木のり子さんの家が美しい写真で公開されていて
思わず見入る。 装丁も写真もとても美しい。
雨粒のような光の輪のようなすりガラス。テラス。
こだわりの階段。柱時計。
仕事部屋。そこに並ぶ本。
そして、椅子。
大事にしたためられた Yの箱。
匂いや音や緑の濃さなんかが、わ〜っとあふれてきそうな昭和の香り。
とても気に入って、ことり分室に注文中。


漢方的183のアイディア

ヨガのおかげで、深い呼吸や自分の内側に向き合うことが
前よりも簡単にできるようになってきたとは思う。
けれど、体の不調は簡単には治らず、お世話になっている
邱紅梅先生の、ムック本で研究することに。
春夏秋冬 少しずつ気をつけることが違うというのはわかりやすい。

邱先生は、大変元気はつらつなので、いつも問診でお話を伺うのが
楽しみのひとつ。そして、たくさんの”気”をいただいて帰る。
ひどかった手根幹のしびれは、気づいたらほとんどなくなっていた。
嬉しい!


| 琴子 | 22:23 | comments(8) | trackbacks(0) |

ホワイトボード

最近の日課

ホワイトボードの往復書簡?

いってきまーす いってきまーす
                     きょうわ かんかんでり
                     おかさんわ あつい

習ったのは、「く」と「つ」と「し」と「り」

「っ」とか「わ」「は」って、いつ習うのかな。

左にお返事書いといてねと言って、出かけます。

1週間がんばって行ったら、土曜日に発熱。
じっと布団に入って、日曜夜には復活。
そして今日の月曜日。 珍しく書いていくのを忘れました。

お役立ちのホワイドボード。

| 琴子 | 13:09 | comments(8) | trackbacks(0) |

本より

あの震災以前と震災後では、何かが決定的に違ってしまった。
今までの価値観がぐるっと まるっきり。
大切なことは、いつも自分の中に持っているつもりだったけれど、
それはいとも簡単にぐらんぐらん揺れて、
何を信じていいか、どう動いていいか、まったく情けないことに
わからなくなってしまった。

テレビの映像でkohaが怯えるのがわかったので、なるべく
テレビはつけないようにした。
今までも愛聴していたラジオと、今までななめ読みしていた新聞を
よく読んで、最低限の情報を得るようにした。

そして、本を手にとり、わらべうたを歌った。

うちにある本、図書館が再開してから図書館本も。
新聞を読んでいると、次々読みたい本が出てくる。
予約の本を待つ間、本棚を眺めまわして取り出してみると
ほんとうに今読みたかったというものだった。
そして、どれも「生きる」ということにつながっているように思えた。
どう生きるか。

 ずっと、後になって、私は、本心、というものが、それを言った
 当初はそう思えなくても、実はだんだんにそれに近づいていくことも
 あるのだと思った。そのときにはわからなかった本心が、
 ひょこっと顔を出す、ということがあるのかもしれない。
                『エンジェルエンジェルエンジェル』 より

コーヒーと熱帯魚と真夜中が、印象に残っていた話の中で、
この部分を読んだ時、わたしが怖いのはコレかもしれない、
と思った。
もちろん、本文ではいい意味で使われているのだけど、
わたしは逆の意味で怖かったのだ。
わたしの不用意な言葉が、怖かった。自分に信用がなかった。

3月終わり、新聞に田辺聖子さんの『欲しがりません勝つまでは』の
文が引用され、それに惹かれて、読みたいと思った。
多感な時期に、過酷な戦時中を過ごされた著者が、そのあとがきに
書いた言葉が、ほんとうに胸に響いた。

 あの酷烈な戦争を生きのびるのに、私は、詩や小説や絵や、
 美しいコトバなどが手もとになければ、ひからびてゆく気がしていた。
 そういうとき、それらの文学作品は、子供の私には、美味な
 たべものであった。

 そしてさらに、「日本の未来」の項で

 日本を愛する気持ちと世界中と仲良くする気持ち。いつでも手を
 結びますよ、というふうに手を広げて、その手は何かをもらうためじゃなくて、
 握手するためにある。あるいは差し出した手で一緒になって、なにかを
 掴もうという気持ちが育っていくといいなぁ。
  ・・・・
 やっぱり、一人やったらあきまへんわ。みんなと一緒につくっていかないと
 いけない。いくらその国の文化が立派でも、孤立していたらダメなんですよね。

                     『欲しがりません勝つまでは』 あとがき より

             
これは、状況こそ違うけれど、今まさに、そうしなければいけないことでは
ないかと思う。
田辺さんは、今何かおっしゃっていないか・・・。聴いてみたくて仕方ない。


*3月からの 絵本以外の読書覚え書き*

生まれてバンザイ 八日目の蝉 エンジェルエンジェルエンジェル 
食べる話 欲しがりません勝つまでは

      くらし        石垣りん

  食わずには生きてゆけない。
  メシを
  野菜を
  肉を
  空気を
  光を
  水を
  親を
  きょうだいを
  師を
  金もこころも
  食わずには生きてこれなかった。
  ふくれた腹をかかえ
  口をぬぐえば
  台所に散らばっている
  にんじんのしっぽ
  鳥の骨
  父のはらわた
  四十の日暮れ
  私の目にはじめてあふれる獣の涙

                        『食べる話』  より

なんて切ない詩だろう。でもそうなのだから・・・・ 生きるしかない。
生きるのだから、自分を信じて、たのしみを持って生きよう。

| 琴子 | 23:34 | comments(6) | trackbacks(0) |

4月のおはなし会

4/9(土) 地元図書室でのおはなし会、予定通り開きました。
3/12(土)は、大震災翌日で中止にしたため、
2ヶ月ぶりです。
しかし、天気は小雨まじり。
震災以降、放射能のこともあるのか、雨の日は小さい子連れを
あまり見かけません。
今回、とても少人数でした。

今回から、プログラムも長めの1回に変更し、絵本のテーマも
限定しないことになりました。

そしたらそしたら はるかぜとぷう

「しゃぼん玉」のパネルシアター
パネル

パンちゃんのおさんぽ

いちご がまんのケーキ

手遊び

紙芝居 『おやゆびひめ』
 アンデルセン原作/八木田宣子 伊藤悌夫  童心社


とぷう、大好きなので、ハード版限定復刊で、今回やっと
ハードを手にしました。(⇒福音館書店
おはなし会だと、青い迷子札つけた とぷうや、むらさきうでわの
大将が見づらかったかな。

いちごつながりで、2冊読んでみましたが、いちごがおいしい
季節ですね。

来月以降も、地道におはなし会を続けていきたいと思います。

| 琴子 | 22:43 | comments(6) | trackbacks(0) |

あたらしい芽


寒くて悲しくて なんの言葉も出ないほど 切ない3月が過ぎ、
新年度
桜は、それでもきれいに咲きました。
まだこのあたりは5分咲きほど。

強風や雨で、散ってしまうのが忍びないです。
ゆっくり咲いてほしい。長く。きれいに。

桜

新芽

木の幹からも、花は咲く
そんな桜に 再生と希望を託して。


    *     *     *

ランドセル

被災地のこどもたちが
 元気に学校へ通えますように・・・
と、kohaの明日の予定をいっしょに揃えながら
いつも想っています。

| 琴子 | 12:08 | comments(8) | trackbacks(0) |

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